2others動物が何を考えているか知りたくて、行動学の本を読んだ時期があります。その延長で、心理学の本を読みあさったこともあります。おかげで観察と分析が身につき、他人の行動がだいたい読めるようになりました。
しかし、ふと気付いたのです。自分の行動というか、考えが分からないことに! これを由々しき事態ととった私の脳は、あることを考え出しました。それは他人のことは客観的に見るので、観察もしやすいし分析もできる、ならば自分を客観的に見るようにすればいい。どうやって客観的に自分を見るのかというと、もう一人の冷めた自分を脳において、常に観察するようにするんです。
結果、私は自分の考え方や行動を、まるで他人事のように分析するようになりました。そのうえ、妙な諦観に行き着きました。何があっても必ず「まあ、こんなもんでしょ」と受け入れられるというか、受け流すというか。自分のことも他人事のように受け取っているようです。
さらに、怪我をしてもまず傷の観察をするようになりました。指を切れば、露出した血管を観察し、皮膚を捨てたことに後悔し、火傷治療に使う人工皮膚を試したがるという始末。
こんな調子なので、海外でカルチャーショックをあまり受けず、道にも迷わず、空港を降りたら現地人の顔で歩くのです。